学校に行きたくない小学生の対処法|最初の接し方と休ませる判断基準
「学校に行きたくない」と子どもに言われると、保護者としてはどう対応すればよいか悩みますよね。
子どもが学校に行きたくないと感じる理由は、人間関係や勉強への不安、疲れなどさまざまです。
対処法で大切なのは、子どもの状態に合わせて関わることです。
この記事では、学校に行きたくない小学生への最初の接し方や基本的な対処法、休ませる判断基準について解説します。
学校に行きたくない小学生への対処法【最初の接し方】

最初の接し方によって、子どもの安心感は大きく変わります。
まずは「どうやって学校へ行かせるか」を考える前に、子どもの気持ちや状態を落ち着いて見ることが大切です。
「休んでもいい」と伝えて安心させる
学校を休ませたら、ずっと行けなくなってしまうのではないかと不安を感じる保護者も多いでしょう。
しかし、強い不安やストレスを抱えた状態で無理に登校を続けると、子どもがさらに追い込まれてしまう場合があります。
- 朝になると泣いてしまう
- 頭痛や腹痛を繰り返す
- 「怖い」と訴える
- 玄関から動けなくなる
など、子どもにとって小学校が負担になっている様子が見られる場合は、まずは子どもに安心感を感じてもらうことを優先しましょう。
「今日は休んでも大丈夫だよ」と伝えるだけでも、子どもの緊張が和らぐ場合があります。
もちろん、毎回すぐ休ませればよいというわけではありません。
ただ「絶対に行かなければならない」と追い込まれている状態では、子どもは安心して気持ちを話しにくくなります。
まずは「つらいときは相談していい」「味方でいてもらえる」と感じてもらうことが大切です。
理由を無理に聞き出さず子どもの味方でいる
子どもが学校へ行きたくないと言うと「何があったの?」と理由を知りたくなりますよね。
しかし、小学生は自分の気持ちをうまく整理できずに説明できない場合があります。
また、理由はあるけれど怒られるかもしれない、こんな理由ではダメかもしれないと子どもの中でも葛藤している可能性もあります。
そのため、無理に理由を聞き出そうとするのではなく、時間をとってゆっくり話を聞くことが大切です。
すぐに答えを求めるのではなく「つらかったね」「話してくれてありがとう」「話せるときに教えてね」と、安心できる言葉かけも大切です。
子どもは「問題を解決してもらえるか」だけではなく「自分の気持ちをわかってもらえるか」をとても大切にしています。
まずは、保護者が味方でいる姿勢を伝えることが、安心感につながります。
小学生が学校に行きたくない主な理由

学校に行きたくない理由は、子どもによって異なります。
はっきり理由を話せる子もいれば「なんとなく嫌」と感じている子もいます。
まずは、どのような理由が多いのかを知っておくことが大切です。
友達や先生との関係
小学生の「学校へ行きたくない」の理由として多いのが、人間関係です。
- 友達にからかわれた
- 仲間外れにされた
- クラスに居場所がないと感じる
- 先生に強く注意された
などは、子どもにとって大きなストレスになる場合があります。
特に小学校高学年になると、友達関係が複雑になりやすく「嫌われたくない」という気持ちも強くなります。
大人から見ると小さな出来事でも、子どもにとっては「学校へ行きたくない」と感じるほどつらい場合もあります。
勉強や学校生活への不安
勉強や学校生活へのプレッシャーが、学校へ行きたくない理由になることも。
- 授業についていけない
- テストが不安
- 発表が苦手
- 忘れ物をした
- 宿題が終わっていない
真面目な子ほど「ちゃんとできないとダメ」と考えやすく、学校へ行くこと自体が苦しくなる場合があります。
また、小学生は不安をうまく言葉にできず「なんとなく行きたくない」と表現するケースも少なくありません。
疲れや生活リズムの乱れ
身体の疲れや睡眠不足が学校に行きたくない理由である場合も。
塾やスポーツなどの習い事、家庭学習で忙しく過ごしている小学生も多く、疲れがたまっているケースもあるようです。
夜更かしが続いている、休日も予定が多い、その結果疲れが溜まっていて朝起きられないというように生活リズムが崩れている場合もあります。
学校に行きたくない理由については、以下の記事で詳しく解説しています。
「小学生が学校に行きたくないときどうする?理由別の対応と見逃せないサイン」
また「理由がわからない」と感じるケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
学校に行きたくない理由がわからない小学生への接し方|無理に理由を聞かないことが大切
学校に行きたくない小学生への基本的な対処法

学校へ行きたくない理由がすぐにわからなくても、大切なのは「安心感」を取り戻すことです。
無理に解決を急ぐよりも、子どもが落ち着ける状態を整える方が、結果的に回復につながる場合があります。
まずは休ませて心身を回復させる
強い不安や疲れがある状態では、子どもは心にも身体にも余裕がありません。
朝になると動けない、泣いてしまう、頭痛や腹痛が続くなどの様子がみられる場合は、一度休んでエネルギーを回復させることも必要です。
「学校を休む=悪い」と考えすぎると、子どもはさらに追い込まれてしまう場合があります。
まずは、心身を休ませるために、十分な睡眠時間を確保し、好きなことをしながら安心して過ごさせてあげましょう。
安心できる家庭環境を整える
子どもにとって「家が安心できる場所」かどうかはとても大切です。
学校へ行けるかどうかだけに意識が向きすぎると、家庭でも緊張が続いてしまいます。
そのため、子どもがゆっくり過ごせる時間を確保し、否定せずに話を聞いてあげましょう。
また、保護者が不安を抱え込みすぎると、その不安が子どもにも伝わりやすくなります。
「すぐ解決しなければ」と焦りすぎず、まずは安心感を感じられるよう環境を整えていきましょう。
子どもの気持ちを否定せず寄り添う
子どもが学校へ行きたくないと言ったとき「大丈夫だよ」「考えすぎだよ」と励ましのつもりで声をかけることもあるでしょう。
しかし、子どもにとっては本当につらい出来事かもしれません。
大切なのは「子どもはそう感じているんだ」と受け止めることです。
たとえば「嫌だったんだね」「つらかったね」「教えてくれてありがとう」などの言葉は、子どもに安心感を与えます。
反対に「みんな頑張っているよ」「そのくらい我慢しなさい」「気にしすぎだよ」と言われると「わかってもらえない」と感じてしまいます。
子どもが安心して話せるようになるように、まずは気持ちを受け止めてあげましょう。
小学生が学校に行きたくない理由に合わせた接し方

学校に行きたくない理由は子どもによって異なります。
まずは背景にある理由を考えながら、その子に合った関わり方を意識することが大切です。
友達関係に悩んでいるときは話を否定せず聞く
友達とのトラブルや人間関係の悩みがある場合、子どもは強い不安や孤独感を抱えていることがあります。
そんなときに「気にしすぎじゃない?」「自分から話しかければいいじゃない」などと保護者目線でのアドバイスを即座に伝えても、子どもはかえって話しにくくなってしまうことがあります。
「その時どう思った?」と子どもが感じた気持ちを整理できるように話を聞いてあげましょう。
それから「それはつらかったね」「嫌な思いをしたんだね」と子どもと一緒にその気持ちを受け止めます。
無理に解決しようとせず、子どもが安心して話せる状態を作ることが大切です。
必要に応じて担任の先生と情報共有すると、学校での様子が見えてくる場合もあります。
勉強への不安が強いときは小さな成功体験を増やす
勉強についていけない不安や「失敗したくない」という気持ちから学校へ行きたくなくなる子もいます。
特に真面目な子どもほど、間違えてはいけない、みんなと同じようにできなければならないと自分を追い込んでしまうことがあります。
そんなときは「もっと頑張ろう」と励ますよりも、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
- 宿題を終えられた
- 漢字を数問解けた
- 音読ができた
など、家で見られるできたことを認めてあげましょう。
「できていないこと」よりも「できていること」に目を向けると、自信を取り戻しやすくなります。
疲れや生活リズムが乱れているときは無理に登校を急がない
疲れや睡眠不足が原因の場合、まず必要なのは休息です。
保護者としては「早く学校へ行ってもらいたい」「休みが長くなると心配」と感じることもありますよね。
ただ、疲れ切った状態で無理に登校を急がせても、根本的な解決にならない場合があります。
まずは、
- 十分な睡眠を取る
- 家でゆっくり過ごす
- 習い事や予定を見直す
など、心身を回復させることを優先しましょう。
エネルギーが戻ってくると、学校への気持ちも少しずつ変化してくることがあります。
なお、子どもが「学校へ行きたくない理由がわからない」というケースもあります。
その場合の考え方や関わり方については、以下の記事で詳しく解説しています。
学校に行きたくない理由がわからない小学生への接し方|無理に理由を聞かないことが大切
学校に行きたくない小学生への接し方で気をつけたいこと

子どもを心配するあまり、良かれと思ってしている対応が逆効果になってしまうことがあります。
ここでは、学校へ行きたくない子どもに対して避けたい関わり方を紹介します。
「みんな頑張っている」とプレッシャーをかけない
保護者としては「みんなも頑張っているからあなたも頑張ってほしい」と思うことがありますよね。
しかし「みんな行っている」「ほかの子は頑張っている」「あなただけじゃないよ」という言葉は、子どもにとってプレッシャーになることがあります。
子ども自身も「学校に行かなきゃいけない」というのは十分わかっています。
それでも行けないほど苦しい状態になっている場合もあるため、比較ではなく気持ちに寄り添う姿勢が大切です。
理由を無理に聞き出そうとしない
「学校に行きたくない理由さえわかれば解決できる」と考えてしまうかもしれません。
解決してあげたくても、子ども自身が行きたくない理由を整理できていない場合があります。
また、話したくても言葉にできない子もいます。
そのため、理由を繰り返し聞くことは、子どもを追い込んでしまう可能性も。
話したくなったときに話せる環境を作ることを意識しましょう。
無理に登校を急がせない
子どもの気持ちや体調が整わないまま登校を急がせると、負担が大きくなる場合があります。
もちろん、ずっと様子を見るだけでよいわけではありません。
ただ、学校へ戻ることだけを目標にするのではなく、子どもの心身の回復を優先させましょう。
休ませた後も登校が難しい様子が見られる場合は、午前中だけ登校する、保健室を利用する、別室で過ごすなど、学校と相談しながら無理のない方法を考えていくこともできます。
「明日は絶対行こうね」「そろそろ休みすぎじゃない?」「このままだと勉強が遅れるよ」といった言葉は、子どもを焦らせてしまうことがあるため注意が必要です。
学校を休ませる?行かせる?迷ったときの判断基準

「今日は休ませるべき?」「少し無理をしてでも行かせた方がいい?」と迷う保護者は少なくありません。
子どもの状態は一人ひとり異なります。
大切なのは「学校へ行くか行かないか」だけを判断するのではなく、今子どもがどれだけ負担を抱えているかを見ることです。
学校を休ませた方がよいサイン
次のような様子が見られる場合は、休みを優先した方が良いでしょう。
- 朝になると強い不調が出る
- 泣いてしまう
- 食欲が極端に落ちている
- 夜も眠れない
- 学校の話になると表情が固くなる
こうした状態が続いている場合は、心身に大きな負担がかかっている可能性があります。
無理に登校させる前に、まずは安心して休める環境を整えることが大切です。
朝になると頭痛や腹痛を訴える場合
「学校がある日だけお腹が痛い」「休日は元気なのに朝になると頭が痛い」というケースは少なくありません。
もちろん、本当に体調を崩している場合もあります。
その際は症状を確認し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
一方で、学校への不安や緊張が身体症状として現れていることもあります。
特に、
- 毎週同じ曜日に起こる
- 登校時間が近づくと悪化する
- 学校を休むと落ち着く
といった場合は、学校生活に何らかの負担を感じている可能性があります。
思い切って休むという選択をすると、子どもの負担軽減につながるかもしれません。
泣いて動けなくなるほど嫌がる場合
玄関で泣き続ける、着替えができない、布団から出られないなど、強い拒否が見られる場合があります。
無理に連れて行こうとすると、
- 学校への恐怖心が強くなる
- 親子関係が悪化する
- 気持ちを話さなくなる
という状態につながってしまうかもしれません。
まずは子どもの状態を落ち着いて観察し、必要に応じて学校へ相談することが大切です。
休むと少し元気を取り戻す場合
学校を休んだあと、
- 表情が柔らかくなる
- 会話が増える
- 食欲が戻る
- 好きなことを楽しめる
といった変化が見られることがあります。
このような場合は、学校生活による疲れやストレスが関係している可能性があります。
もちろん、休めばすべて解決するわけではありません。
しかし、一度立ち止まってエネルギーを回復すると、その後の対応を考えやすくなることもあります。
学校に行きたくない小学生が相談できる場所

子どもの登校しぶりが続くと「家庭だけで何とかしなければ」と考えてしまう保護者もいます。
しかし、親だけで抱え込む必要はありません。
早めに周囲へ相談することで、解決の糸口が見つかる場合もあります。
担任やスクールカウンセラーに早めに相談する
まず相談しやすいのが、学校です。
担任の先生は、学校での子どもの様子を見てくれています。
たとえば、友達関係の状況、授業中の様子、学校で困っていることなど、家庭では見えない情報がわかる場合もあります。
学校に相談するときは、
- いつ頃から行きたくないと言うようになったか
- 家でどんな様子か
- どんなことに困っているか
を整理して伝えると話が進めやすくなります。
スクールカウンセラーにも相談ができます。
多くの子どもたちが抱える行きたくない理由やこれからの対応方法が参考になるかもしれません。
学校以外の支援機関も活用してみる
学校への相談だけで解決が難しい場合は、外部の支援機関を利用する方法もあります。
例えば、
- 教育支援センター
- 教育相談窓口
- 子ども家庭支援センター
などがあります。
第三者が介入すると、保護者や子どもの気持ちが整理しやすくなることがあります。
「相談するほどではないかも」と感じる段階でも、早めに情報を集めておくと安心です。
フリースクールという選択肢も知っておく
学校以外の学びの場として、フリースクールがあります。
フリースクールは、学校になじめない子どもたちが安心して過ごせる居場所の一つです。
活動内容や通い方は施設によって異なりますが、
- 少人数で過ごせる
- 自分のペースで学べる
- 人間関係を作りやすい
といった特徴があります。
今すぐ利用する必要はありませんが「学校以外にも選択肢がある」と知っておくと、保護者の不安が和らぐこともあります。
学校に行きたくない小学生には安心できる接し方が大切
小学生が学校に行きたくないと感じる理由は、人間関係や勉強への不安、疲れなどさまざまです。
そのため「こうすれば必ず解決する」という一つの方法はありません。
大切なのは、無理に登校させるのではなく、まず子どもの気持ちや状態を理解しようとすることです。
理由を急いで聞き出そうとせず寄り添ったりす子どもは少しずつ気持ちを話せるようになるかもしれません。
また、保護者だけで抱え込まず、学校や支援機関に相談することも大切です。
焦って結論を出そうとせず、子どものペースを尊重しながら、一歩ずつ対応を考えていきましょう。






